マンガでわかる!
メイク落としも洗顔もこれ1本。
ダブルクレンジングのはじまり

時代のニーズに応えて、
手軽で機能性が高い
化粧品を開発

1980年は、バイオテクノロジーの応用による化粧品「ビオクイーン」シリーズが発売されました。当時はまだバイオテクノロジー(生命工学)を応用した化粧品は珍しく、その一番バッターとしてデビューをしました。ビオクイーンは別の意味でも独創的なコンセプトがありました。それが「多機能化粧品」です。70年代後半からは、女性の社会進出が進み、女性の就業人口が増えるのに伴って、時間を効率的に使いたいと考える女性が増加。化粧品へのニーズも「より手軽で、機能の高いもの」へと変化しつつある時代でした。そんな中、「ビオクイーン」はひとつのアイテムで複数の機能を持たせることができないかという発想から生まれました。

油性と水性の汚れを
泡に溶かして、
一度に落とす! という新処方

なかでも画期的だったのが、洗顔では落ちにくかったファンデーションなどの油性の汚れまで一度に落とせるようにした「ダブルクレンジング」です。メイクを落とすときは、クレンジングで油性の汚れを落とし、次に石鹸や洗顔クリームでホコリや汗などの水性の汚れを取るのが一般的でしたが、この面倒な水性と油性二つの汚れを同時に落とすことのできるアイテムが登場したのです。

ダブルクレンジングは油性と水性の汚れを浮き出させ、それをきめ細やかな泡に包み・溶かし込んで落とすという新処方がきっかけで誕生しました。汚れだけを包みきめ細やかな泡で肌を優しく洗浄することで、洗顔後も肌のうるおいを残しておくことができます。汚れを洗い流すだけだと考えられていたクレンジングや洗顔を、スキンケアにまで高めたアイテムなのです。一度に汚れを落とすことは時間短縮になるとともに、今まで2回やっていた事が、1回で済み、摩擦の観点からも肌に優しくロングセラー製品となりました。

女性を取り巻く環境の変化から
生まれた多機能化粧品

その後、メイクのトレンドも移り変わり、落ちにくいメイクアイテムが普及していきました。ジェルライナーなどの密着系メイクアイテムも一度にしっかり落とせる「クリームタイプのダブルクレンジング」や、シリコーン系成分まで落とせる処方を開発するなど、ダブルクレンジングは進化を遂げました。

その他にも、ビオクイーンからはふきとり化粧水と保護化粧水、ひきしめ化粧水の効果を併せ持つ「オールパーパスローション」やマッサージングクリームとパックがひとつになった「マッサージングパック」も生まれました。今でこそ多機能化粧品は当たり前になりましたが、ナリスは時代に先駆け、社会進出など女性を取り巻く環境を見据えて、製品開発を行っていました。ゆえにナリスでは、女性たちに長く愛され続ける製品が生まれるのです。

1日仕事で疲れて帰った後のスキンケアって面倒くさいんですよね。なので、メイクも汚れも一度に落とせるダブルクレンジングの発売は、当時の常識を覆すスキンケア革命となったのではないかと思います! ダブルクレンジングは間違いなく歴史に名を残す名品と言えますね。