自分の肥満脳タイプをチェック!
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〝肥満脳タイプ別〟脳トレ

複数のことを同時に処理したり、「これをやろう!」「これはやめよう」など物事のYES・NOを決定する「思考系脳番地」。この部分が衰えると、物事の取捨選択ができなくなり、お腹がいっぱいなのにやめることができずどんどん太ってしまいます! そんな人は、〝太らないルール〟を決めて毎日継続を! 例えば、仕事帰りにスーパーやコンビニで余計なものを買わないように、あらかじめ帰宅後のご褒美を決めておくといいでしょう。食べ物でなく、ドラマや映画鑑賞をご褒美にするとさらに◎。

身体を動かす際に様々な指令を出す「運動系脳番地」。この部分を鍛えるには、〝運動をすることでエネルギーを消費する〟につきます。運動不足の状態が続くと、最終的には身体ではなく口の筋肉を動かしたくなってしまい、「食べたくて食べている」のではなく「口の筋肉を動かしたいから食べる」ことになってしまいます! その上、運動不足はアイデア不足ややる気の欠如に繋がることも。ある程度遠くのスーパーなどを目的地にして、毎日歩く距離を決めておきましょう。1日1回の外出はマストです!

「最近ワクワクしていなくてつまらない」「イライラして人に当たってしまう」…そんなことが増えている人は、「感情系脳番地」が衰えているかも! 人間は感情の動きが乏しくなると、食べることでつまらなさを「楽しい」「嬉しい」に変換しようとします。またストレスが溜まった時に、自分の感情を慰めるため食に走ってしまうこともありますよね。そうならないためには、趣味を作っておくことが大切です。例えば自宅に高級茶葉を数種類用意しておいて、気分に合わせて選ぶ方法がオススメ。高級茶葉を使うことで心も満たされますし、手当たり次第にスイーツを買うより身体に良く、むしろ良コスパです。

「記憶系脳番地」は物事を覚えたり、思い出したりする際に働く脳番地です。この部分を鍛えるには、「太る記憶」を「太らない記憶」に塗り替えることがポイントです。例えば、毎日山盛りご飯を食べていた人が茶碗に半分という習慣に切り替えられれば、いつもその量で満足できるようになります。またスーパーやコンビニでも、しばらくお菓子コーナーに寄らずにいると、記憶は自ずと薄れていきます。飲食街やスイーツ屋の前は通らないように意識して、通勤路を変えたり、いつもと違う洋服を着たりして記憶を塗り替えましょう。

〝何かを見る・動きを捉える・目で見たものを判断する〟という3つの役割を担うのが「視覚系脳番地」です。テレビCMでお菓子やビールが登場すると、「食べたい」「飲みたい」という欲求が湧きますよね。こういった視覚的に刷り込まれた記憶によって、本当に欲しいわけでもないのに買ってしまうのは、まさに視覚系脳番地の衰えと言えます。この部分を鍛えるには、理想とする体型のモデルを携帯の待受などにして、目に付くところに提示しておくのが効果的です。視覚に刺激を与えて、励みにしましょう。

「理解系脳番地」がしっかりしていれば「自分がなぜ太っているのか」を冷静に分析し、すべきことを決められるので、ダイエットも無理なく進められます。逆に弱っていると、物事を俯瞰して考えられなくなります。例えば今日1日の食事量はコントロールできても、一週間のトータルの食事バランスを考えるのは難しいでしょう。この脳番地を鍛えるには、自分の行動パターンを知ることが第一歩です。毎日の食事内容を記録するのももちろんいいですが、まずは簡単に夕食時間の記録から始めて、自分自身を俯瞰で見る練習をしましょう。

耳から入った情報を脳に集める役割を担う「聴覚系脳番地」。「え? そんなこと言ったっけ?」といったシチュエーションが頻繁に起こる場合は、この部分が弱っている可能性が高いです。この部分が衰えていると、ダイエットに必要な内容が聞き取れていなかったり、人からのアドバイスに効く耳を持てず、イライラしやすいことが難点です。聴覚系脳番地を鍛えるには、耳から相手の情報を捉えて推測する〝ラジオを聴くこと〟が効果的。ダイエットについても正しい情報を得やすくなるでしょう。

自分の思いや意見など、誰かに何かを伝える時に働くのが「伝達系脳番地」です。伝達系脳番地が衰えていると、意思決定ができず他人の言動に流されてしまいがちに…。この部分を鍛えるには、「自分はどうしたいか」「自分は何を目指しているか」を言葉で明確化し、自分や周囲に宣言することが重要になります。「この日は○㎞走る」などの具体的な予定をカレンダーやSNSに書き込んで、すべきことを明晰にすることで、ダイエットへの覚悟が決まります。

どの脳トレをする場合も、睡眠は絶対に7時間以上取るようにしましょう。ボーッとしたり、疲れて身体が重かったりすると食べたくなってしまうので、睡眠不足はダイエットの大敵です!

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加藤俊徳先生さん

脳内科医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社「脳の学校」代表。発達脳科学・MRI脳画像診断の専門家として診断・治療を行うほか、ラジオ、TVでも活躍。著書に『勝手に〝やせ体質〟に変わる! ダイエット脳』(学研プラス)等。