
人生には理由がある
vol.28
トータルビューティクリエイター /川邉サチコさん&美木ちがやさん
トータルビューティクリエイター /川邉サチコさん&美木ちがやさん
真の美しさとは何か…?
母娘で紡ぎ続ける美容物語
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働くことは当たり前。
何の疑問も持たなかった
サチコさんが美容家になったのは、1960年。結婚した22歳の時でした。世は高度成長期真っ只中ですが、女性が第一線で働くのはまだ珍しい時代です。
「私、22歳の時から今までずっと働いているけれど、本当は、専業主婦に憧れていたの。でも、すぐに自分には向いていないって分かりました(笑)。美容の道に進んだのは、嫁いだ家の義母が、フランスからエステティックを日本に入れた人なんですけど、そのお手伝いが始まりでした。結婚してすぐ23歳の時に義母とフランスに渡り、私はメイク学校でいろんなことを学びました。ファッションも美容も日本の何歩も先を行くフランスは刺激に満ち溢れていて、私のトータルビューティの考えを気付かせてくれたのもフランスでの数々の仕事現場でした。美容は顔から上だけじゃダメ。ボディやファッション、立ち居振る舞いも含めたトータルで考えなければきれいにはなれないと。」
日々ファッションショーや広告撮影などの現場で忙しく働いていたサチコさん。24歳で娘ちがやさんを出産します。
「その当時は育休という制度も概念もなかった時代ですから、ちがやを産んでからもすぐに働き始めました。疑問も持たなかったわね。というのも、私の実家は問屋だったんですが、母もずっと働いていたんです。嫁いだ先の義母もずっと働いていた。だから働くのは当たり前だったのよね。ただ、今みたいに子どもを預けられる場所がなかったからとても大変だった。シッターさんに預けようものなら今日の現場のギャランティ全部無くなっちゃう!みたいなこともありましたね。ただ、仕事を辞めようとは思わなかった。私、今86歳ですけど、思い返せば人生ずーっと働いていてバタバタ。ゆっくりしたことのない人生なの(笑)。でもね、これが私なのよね。ただ母親らしくはなかったから、ちがやには負担をかけたわね。」

遊ぶより働く方が好きだった20代。
体をこわしてキャリアを転換
生まれた時から母は働いていて家にはほぼいないという、当時では珍しい環境の中育ったちがやさん。
「小学校2年生から寮のある学校に通っていたんですね。そりゃあ、さみしいし、寮も結構厳しかったので辛かった思い出はあります。でも、祖母も母もずっと働いていたので“こういうもの”と、どこか冷静に受け止めている自分もいました。大変そうではあるけれど、働いている母は楽しそうでしたね。寮生活では身の回りのことは自分でするんですけど、いまだに当時の友人に言われるのは、“ちがやって勉強はしないけど、制服と髪の毛はいつもバッチリだったよね”って(笑)。身だしなみを整える大切さは祖母から厳しく教えられてきたことだったので、私としては当たり前にしていたこと。でもこの幼少期からの美容への心構えは、今の人生や仕事にも通じているなとしみじみ思います。祖母と母に感謝ですね。」
そんなちがやさんが、美容家に転身したのは30代の時。
「祖母と母の姿を一番近くで見てきましたから、私も働くのは当たり前だと思っていました。ただ、周囲の大人たちに美容の仕事はやめた方がいいと言われていたので、別の業界で働いていたんです。学生時代は雑誌社でアルバイトをしていました。当時から私は遊ぶより仕事をする方が好きなタイプ。とても楽しかったんですよね。もちろん、大変なこともいっぱいあったんですけど。20代になって一度は会社員として働かないといけないと思い、会社勤めも経験しました。今思えば若いのに大きな仕事を任せてもらっていたなと思うのですが、20代後半の時に働きすぎて身体をこわしてしまったんです。自分をもっと大事にして労わらなくちゃ。健康と美容、そして豊かな人生はつながっているんだなと考えさせられました。その後、会社員を辞め、母が開設したKAWABE.LABでお客様ひとりひとりの美しさを引き出し、提案するトータルビューティクリエイターとして母と一緒に働くようになりました。どんな仕事もそうですが、働く上で大変なことはつきもの。でも、それ以上に新たなご縁や広がりをもたらしてくれます。母を見ていてもつくづく思います。だから働くって最高に楽しい!」

まずは自分を大切に!
すると仕事も楽しくなる、きっと
母娘であり、今ではビジネスパートナーでもあるさちこさんとちがやさん。お互いから学んだことがあるといいます。
サチコ:ちがやってね、包容力があるんですよ。子どもの頃から人に対する優しさだったり忍耐力だったり。彼女から学ばせてもらいましたね。
ちがや:私はね、まさに今学ばせてもらっているのが自分を大切にする力。仕事も美容もそうだけど、自分がちゃんとしてないと与えることはできないじゃないですか。それを間近で見させてもらってますね。自分を大切にするってできているようでなかなか難しいですから。
最後にお二人に働く意義について尋ねました。
サチコ:働くってね、社会とつながること。今の若い人たちは仕事に家事や子育てもあって自分を二の次にしてしまいがちだと思うんだけど、まずは自分を大切にしてほしい。より楽しくより豊かに生きるために働くんだから。人間皆平等に時間はあるわけ。だったらポジティブに働きたいわよね。そうすれば楽しいじゃない?それが仕事の本質であるべきよね。たくさんの情報が入ってくるのでとても大事なことだと思う。
ちがや:私も楽しいが第一かな。そして次にご縁。仕事ならではの人や環境とのご縁ってあると思うの。これってとてつもない人生の財産だと思います。

年齢なんてただの数字。
今、満足しているかが美の要
今まで多種多様な女性たちの美を引き出してきたサチコさんとちがやさんに、年齢を重ねることについて伺いました。
サチコ:歳を重ねること?私は何とも思ってないわ。だって今、元気なんだからいいじゃない!ただその元気は自分で作らなきゃダメだけどね。
ちがや:そうね。もちろん、シワが増えた、たるみが…など、気になるところは年々増えて大変だけど、元気じゃないと美容へ関心が向かないものね。美しさと健康は繋がっていると本当に思う。あと若い世代の方に多いけど、年齢にばかり気を取られていて今の自分の良さに気付けていない人が本当に多い。もったいないなって思う。
サチコ:年齢なんてただの数字なのにね。うちのサロンに来てくださる方もそうだけど、年齢にこだわって自分の良さに気づいていない人いっぱいいるわよね。話を聞いていくうちにその方の今の美しさを見失っていることが分かったり。サロンでは美容だけでなく、メイクやファッションまでトータルで提案するんだけど、みるみる表情が変わっていくのよね。
ちがや:来た時と帰りじゃ別人!?というくらい違う。
サチコ:そう。満足してポジティブな気持ちになるとオーラが出るのよ。それが私たちへのご褒美だと思っているの。
ちがや:日々お客様と接していると、つくづく、環境がその人を作るんだなって思う。
サチコ:そうね。だからどの環境に身を置くかというのも大切ね。そして満足しているか。それはすなわち自分を大事にできているかということなんだけど。自分で元気を作ることが美容に大きく関係するものね。
ちがや:環境を変えるとなると話が壮大になりすぎるけど、例えばいつもとは違う電車に乗るとか違うカフェに行くとかそういうことでもいいと思うの。慣れ親しんだルーティンから外れることで気付けることもいっぱいあるから。

美しさには清潔感が必須。
それを作るのが日々のお手入れ
自分自身に満足するために=美しくあるためにできることとは?
サチコ:美しさの中には必ず清潔感が必要です。どんなに着飾ってきれいにしていても、清潔感がないと台無し。
ちがや:その清潔感というのは即席でできるものじゃないのよね。日々のスキンケア、ヘアケア、ボディケア、食事、生活習慣など、生きる上でのすべてが合わさってはじめて滲み出るもの。
サチコ:そうなの。一言で言うと“整える”ってことだと思うんだけど、どれも最低限でいいのよ。ここで大切なのが、整えることを一時的ではなく継続すること。そうすることで清潔感は生まれるし、その人が放つ美しさにつながると私は信じている。
ちがや:継続するって時に面倒だし、大変だけど、美容は誰のため?って考えてみてほしい。答えは明白ですよね。他でもない自分のためです。愛を持って日々お手入れに励み、自分を大切にしてほしい。
サチコ:肌のお手入れでは、除く→与えるの基本を継続してほしい。年齢を問わず、何歳でも、何歳からでも。
Special Selection by Sachiko&Chigaya
スキンケアは“毎日使いたい”を選択基準に

肌は日々変化するから…適切なケアをするためにも毎日の肌チェックを
サチコ:肌って日ごとに変わるんですよ。乾燥してるな、という日もあれば、脂っぽいなという日も。季節の変わり目は揺らいでセンシティブになることもあります。だから、自分の今日の肌がどんな状態かを知ることがとても大切なの。そのためには鏡をちゃんと見ること。特に朝、すっぴんの状態で肌を見てみてください。分泌物や手触りで今日は乾燥気味だな、とか、ゴワゴワしているなとか、違いが分かるはずです。その上でその日使う洗顔や化粧水、乳液、クリームを決めるのがベスト。私は今、肌が敏感になっていて乾燥も気になるんだけど、アトデリエ モイスチャーフォーム(A)は感動でした。やさしく、それでいてきめ細かい泡がしっかり汚れを落としてくれました。マジェスタ Wクレンジングセラム(B)も肌に負担をかけずに落とせるのが◎。マジェスタ クリーム(G)はすっと肌になじむ感じが心地良かった。
ちがや:肌状態に合わせてアイテムを選ぶのはとても大切だし、美肌にも有効だと思います。私が個人的にも意識していて皆さんにお伝えしたいのは、与えることばかりに夢中になって取り除くことをおろそかにしないでほしいということ。どんなに高い美容液やクリームを塗っても、土台が汚れていたんじゃその効果は半減どころかマイナス。だから年齢を問わずていねいに洗顔をして、ふきとり化粧水で余分な角質を取り除いてから、与えるステップへと進んでください。マジェスタ Wクレンジングフォーム(C)は泡立ちが良く、するんと汚れが落ちる感覚が◎。洗顔後はマジェスタ コンクα(D)で。摩擦感なく肌を解くような感じで拭き取れるのが最高に気持ちよくて好きです。マジェスタ トリートメントミルク(F)を使うのと使わないのとでは全然違う。美容乳液って飛ばしがちだけど、絶対使ってほしい!そしてセルグレース ベースイン パクト ファンデーション(H)は保湿成分がこれでもかと入っていて肌に溶け込みながらもしっかりカバー。程よい血色感とツヤも出せて優秀です。
サチコさん&ちがやさん母娘のお気に入りItems

Sachiko's select
「使い心地がいいかというのも化粧品選びの大切なポイント。アトデリエの洗顔はしっとり泡がそのまま出てくるのが便利。マジェスタのアイテムはどれも肌とのフィット感がいい。コンクも摩擦レスに拭き取れて安心感があるわ。」

Chigaya's select
「マジェスタのアイテムはどれもテクスチャーがしっとり柔らかくて肌なじみが抜群!お気に入りです。特に美容乳液は美容保湿成分が惜しみなく肌に行き渡る感じが素晴らしい!幅広い世代が使いやすく、肌が喜ぶラインアップね。」
美容家目線でピックアップ!
お気に入りItems 番外編

〜除いて与える〜美肌を育む“基本のき”アイテム
「スキンケアは肌の汚れをきちんと落としてから必要なうるおいを与えていくというのが基本。しかしながらちゃんと落とせていなかったり、化粧水だけで終わらせていたりと何かと不足しがち。きちんと除く→与えるをセットで考えてほしいのです。じゃないとあなたの肌に明日は無い!」