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Be charmed by the power of beauty

エディター・ライター/松本千登世さん

People

美容が秘める
パワーに魅了されて

人生には理由がある
vol.22
エディター・ライター/松本千登世さん

松本千登世/エディター・ライター

1964年生まれ、鳥取県出身のエディター・ライター。神戸女学院大学を卒業後、航空会社、広告代理店、出版社勤務を経てフリーに。女性誌を中心に美容のあり方や生き方について執筆する。『顔は言葉でできている!』(講談社刊)ほか、心と肌に響く著書多数。

心が生きる、心を生かす
美容が秘めるパワーに魅了されて
エディター・ライター/松本千登世さん

美しく、それでいて温かく包み込むような文章で美容雑誌をはじめ
多くの媒体で活躍するエディター・ライターの松本千登世さん。
実は元航空会社、広告代理店勤務という異色の経歴の持ち主だそう。
20代から現在までのご自身を振り返っていただきながら
美容の考え方、美しさ、これからの生き方について伺いました。

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公式YouTubeチャンネルでは、インタビュー動画をご覧いただけます。

自分であることへの意味を考えた20代

大学卒業後に就職したのは航空会社。CA(キャビンアテンダント)として4年1ヶ月勤務したそうですが、周囲からは千登世が働くなんて!と驚かれたといいます。「学生時代の友人たちは皆驚いていると思うんです。私がこんなに長く働くなんてと。というのも、学生時代の私はポーッとしていまして(笑)。電車を乗り間違えたりもよくしていたし。だから自分でも仕事にはむかないタイプかなと思いながら就職したところがあって。でも実際CAとして働くようになったら仕事がとても楽しかったんです。同期がいっぱいいて和気あいあいとした雰囲気もあって。先輩も華やかで素敵な方が大勢いらして。旅もたくさんしましたし、とても恵まれていたと思います。ただある時、これって私じゃなくてもいいのでは?と思いました。“自分であることの意味やそれに対する欲”が生まれたんです。それをきっかけに何か他のことができないかと思い始めました」。

全く知らない異業種へ転職。そこで美容と初めて出会う

航空会社を辞めて次に入社したのは、広告代理店でした。
「もともと文章を書くことが好きで、CA時代も報告書などを書く機会があり、それを褒めてもらえることもあったんです。何かできることはないかなと探していた時に目に留まったのが広告代理店の求人。プレスリリースなどで文章が書ける!と思って応募しました。しかし割とすぐに営業担当になりまして。ただそれが美容ブランドだったんです。でも若い頃の私は肌が弱く、何かを使いたいとかそういう思いもなくて。生まれつきの弱点なのだと思って諦めていたところもありました。それに美容と接点がありながらも、私は広告代理店ですから競合は、とかマーケットは、という風に自分の興味とは違う視点で美容を見ていました」。
そんな松本さんに美容エディターの道へといざなう出会いが訪れます。
「担当していた美容ブランドさんのお仕事でご一緒した美容ジャーナリストの齋藤薫さんでした。文章はもちろん、ひとつひとつの言葉選びや、人としてのあり方に感動し、お会いしてから今までずっと憧れ続けています。薫さんの存在やその他のご縁も重なって出版社に転職することになりました」。

肌と心は繋がっている美容の真髄に触れた30代

出版社でエディターとして働き始めた松本さん。ただ当時は美容というカテゴリーが今のように確立されていなかった時代。
「美容はファッションの一部?読み物?カルチャーかな?と振り分けに迷っていたような時代。私自身も美容へのこだわりがまだなくて、面白さや奥深さを理解できていませんでした。そんな私に気付きを与えてくれたのが、取材で出会ったスキンカウンセラーの先生でした。その先生に“あなたは自分の肌を愛していないのに、読者に肌を愛せなんて言うの?”とものすごく叱られたんです。でも、とても愛のある方で私はこの先生についていこうと決め、先生の言うことを聞いて自分の肌と向き合うようになりました。するとその日のうちに肌の触り心地が変わったんです。そして、肌って見えている表面のことだけじゃないんだと分かったのです。私が肌を愛そうと思っただけで変わるのだというのを、身をもって体験したので」。
さらに美容の力を感じる経験も。

「とある化粧品研究者の方に取材をした時のこと。何気なく、たくさんの研究分野がある中で、化粧品を選んだ理由を問うてみました。その方は最初は医療とは異なり、人の生死に関わらないからと多少のコンプレックスを抱いていたけれど、体調がすぐれない女性が口紅を塗って、ぱあっと表情が明るくなるのを見て、命には関係ないものの、心の生き死にには深く関係していることを確信したとおっしゃったんです。この時初めて取材で泣いて、それから美容に夢中になりました。そして化粧品って単なる物ではなくて、“人としてよりよく生きていくためにあるんだ”と。そしてそれによって私はすごく幸せにしてもらっているんだという巡りも感じられて。美容が秘める大きな力を目の当たりにしたのです」。
これらの経験を経て松本さんは美容に魅了され、勇気をもらい続けています。そんな松本さんが思う美しさって何でしょうか?
「今までは美しさ=健やかさだと思っていたのですが、闘病中だけど笑顔が眩しい友人を見て考えが変わりました。美しさって一生懸命生きている人が放つ光なんじゃないかと思うのです。髪を振り乱しながら子育てと向き合うお母さんや、爪がボロボロなんだけどオラウータンの赤ちゃんにミルクをあげる動物園の飼育員さん。全身全霊で作品に挑む女優さん。一生懸命に向き合って頑張っている人が美しいなと感じます」。

人生を作るのは出会い。この人生は譲れない!

CA、広告代理店、美容エディターと異なる業界で働いてきた松本さん。たくさんの人との出会いを経て今があると言います。
「10年ぐらい前までは、取材で素敵な人に会うたびにあの人になりたい!もし生まれ変わってあの人になれたら、何をしよう?などと、よく妄想をしていたんです。でもある時いつものようにそんな軽口をたたいていたら、しばらく笑って聞いてくれていた友人が、突然「ご両親に失礼だよ。たくさんの愛を受けて今ある命なのに『生まれ変わったら』だなんて」と言われて。ハッとしました。とっさに心の中で両親に謝りました。この友人からの言葉をきっかけに羨ましいと思うことはあれど、その気持ちをエネルギーにして、私の人生も結構いいよね?という風に自分の中で自己肯定するようになりました。それに今まで出会ってきた人のことを思い浮かべると、この人生を誰かに譲ることなんてできないと思ったんです。唯一無二の出会いを重ねて今の私があります。人生を作っているのは人なのだとつくづく思うのです」。

いつからでも、何歳でも夢に向かって動ける自分で

人との出会いを重ねてオンリーワンの人生を歩む松本さん。さらなる夢を叶えるべく新たな一歩を踏み出しました。
「学生時代の夢は絵本の翻訳家になることでした。それを最近になってまた思い出しまして。その夢を叶えようかと昨年ひっそりと“一人出版社”を立ち上げ、今絵本を製作中なんです。でも、本を出すことが目的というよりは、その絵本を読んで誰かが笑顔になったり、元気になってくれたら嬉しいなと。世界は変えられないけれど、身近なことならちょっとだけでも変えられるかもしれない。そのためにもまずは自分が健やかで強くありたいなと思っています」。

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大人は塗ったらOK!ではなく、心もじっくり一緒にケアを

「大人の肌は放っておくと硬くなって色もくすんできます。ルクエのふきとり化粧水(A)は素直な肌になったなという感覚を得られました。みずみずしいテクスチャーでいい具合に肌に残らない。ふきとるという役割をきちんと果たしつつも存在感はサッと消えてくれて次に使うスキンケアのなじみが良かったです。フォーミュラ(B・C)はジェルとミルクと、テクスチャーが違うものを塗ることでふっくら感となめらかさが重なり合って明るい層を作っていく感じが素晴らしかったです。年齢を重ねると肌とどう触れ合っていくかで肌の質って変わると思うんです。スキンケアが歯磨きのようにやったからOKみたいなのってちょっとつまらない。ほんの10秒ぐらいの差かもしれないけれど、これ楽しいな、と思いながらお手入れする方が肌もいうことを聞いてくれると思うんです。セルグレースのクリーム(D)は心まで一緒にケアしているような心地よさでした」。

「Ⅰフォーミュラ(B)はジェル状でスーッと肌になじむ感じが心地よく、Ⅱフォーミュラ(C)のミルク状の美容液がその上にヴェールをかけながら角層まで浸透していくのが新しい感覚。異なるテクスチャーを重ねるという発想も面白いですよね」。

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What's next?

2024/1/25
次回は「取り除いて与える"のは人類皆同じ!令和のシェアビューティ 美肌三ヶ条」をお届け。
性別・年齢を問わず、基本となるスキンケア方法についてご紹介しています。お楽しみに!

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