2023.02.28

Develop my imagination

モデル / 小谷実由さん

People

「休む」ことで
想像力を拡張する

小谷実由さんが語る
除いたことで、生まれる余白
vol.12 後編

小谷実由 / モデル

愛称は“おみゆ”。14歳からモデル活動を始め、ファッション誌やカタログ・広告、アーティストのMVなどで活躍。無類の本好きであり、音楽・インテリアなどのレトロなカルチャーを愛することから、それらを一度に味わえる純喫茶店の魅力に気づく。モデル業の傍ら、趣味などにまつわるエッセイの執筆も多数行い、多方面の業界から文章力の高さを評価されている。2022年7月には、20代終わりから30代のはじまりにかけて綴った、日々のあれこれや、心のつぶやきをまとめた初のエッセイ集「隙間時間」(ループ舎)を刊行し、好評を得る。日常の気づきや好きなものを多くの人に伝えたい、誰かの日々の小さなきっかけになってほしい、とさまざまな作家やクリエイター、アパレルブランドと取り組む企画の数々も注目され、表現者としてのフィールドワークを広げている。愛猫家であり、相棒“しらす”との共同生活もファンの関心を集める。
小谷実由さんのInstagramはこちら

「休む」ことで
想像力を拡張する
モデル / 小谷実由さん

小谷実由さんの表現活動は、
ものづくりに執筆活動、ファッションモデルと実に幅広いもの。
特にカルチャーに対する視点は素晴らしい気づきを与えてくれるもの。
小谷実由さんが発信する一言一句に、多くの人の関心が寄せられ、
彼女の心の中を覗きたい気持ちに駆られてしまいます。
好きなことを仕事にしたからこそ難しい“休み方”について、
自分の中で定めた小谷実由さん流の方法を伺ったところ、
すっと肩の力が抜けるような「除いて、与える」ヒントが見えてきました。

モデル / 小谷実由さんが語る
人生には理由がある 前編はこちらから

表現活動のモチベーションは、過去から繋がれるカルチャーのバトン

この数年で「自分の好きなものは全部ひと続きになっている」ことに気づいたという小谷実由さん。音楽好きの両親の影響で家にたくさんあったCDを聴き始めたことが、後にカルチャーをはじめとした好きなものたちについて、自分の言葉で綴る執筆活動につながるきっかけにもなったと話します。

「そのうち、CDジャケットのアートワークにも興味が出始めて。たしか’60sのロックだったと思うんですが、アーティストが着ていた衣装がかわいかったんですよね。そういうものをもっと見たいという気持ちから古着が好きになったり、その年代の映画を観るようになったら、次は映像の中のインテリアも気になって。歴史のある喫茶店が好きなのは、そういったカルチャーを真近に感じることができるからなんです」

“過去”を大事に紡いできた人たちに敬意を持っているという小谷実由さんの言葉も、はっとさせられるものでした。

「レコードやカセットなど、昔からあるものが今もこうして残って私の前にあるということは、その間ずっと、それを愛した人たちがいたということです。そのことにロマンを感じるし、そんな人たちがいてくれたからこそ、私も素敵なカルチャーに出会うことができ、お仕事にもさせていただくなど、人生のさまざまな局面で救われてきました。だからこそ私も、次の世代に自分が感動したカルチャーを渡したいと思うし、絶えず発信していきたいと思うんです」

仕事が好きだからこそ、休み方を見直すべき

古き良きものたちと、それを愛した人々の想いを抱きしめながら、カルチャーを伝えることを仕事に選んだ小谷実由さん。喫茶店に、音楽、映画、本。それらを語る言葉は、率直で迷いのない、美しいもの。

「執筆のオファーもたくさんいただくようになり、私はとても恵まれていると思います。ただ、忙しくなると自分を見失ってしまうこともあって。根が真面目なので、やるべきことにはすぐ取り掛かるタイプなのですが、TO DOの数が多くなると優先順位が分からなくなり、いっぱいいっぱいに。冷静にもなれず、大好きな仕事を純粋に楽しめなくなったんです。それまでどんな仕事も、ありがたいと思いながらひとつひとつ大切にこなしていたのに、今まで感じたことがないようなことを思ってしまったりして。気づけば、イライラしてしまうハードルも低くなっていました」

そんな経験から、仕事を大切にするためにも、適度な休息をとるようにしたという小谷実由さん。まずは、これまでの休みの取り方を変えてみたそう。

無理しないことで、すべてがうまく回っていく

まずは土日のどちらかを完全な休みにして、週に1度、丸1日、何もしない日を作りました。

「家にいると本を読んだり、仕事にまつわる情報収集を始めてしまったりするから、仕事に関連することは全部やめて、まったく関係のないYouTubeの動画を見るなどして、のんびり過ごすようにしたんです。一人の時間も、もちろん好きだけど、夫と一緒に過ごすのが楽しいのでふたりで散歩へ出かけるのもよいリフレッシュになります」

生活のほとんどが仕事につながることだからこそ、仕事をする合間の休み方も重要でした。

「やるべきことは全部を終わらせるまで休むことができない性格だったのですが、限られた時間までにちゃんと終わらせることができればいいんだ、という風に考え直し、しっかり合間に休むようにしました。全部終わらせてから休むのはもちろんとても気分がいいのですが休むために“一気に“終わらせることがひとつひとつの質を下げているような気がしたのでやめたんです」

エッセイの執筆についても、その切り替えが功をなしてさらに洗練されていく手応えを感じた小谷実由さん。

「エッセイの執筆などで一度書き上げた原稿を、最後の部分だけ“明日やろう”と残してみたんです。翌日に持ち越して読み直すとまた新しいアイディアが生まれて、前日には思い浮かばなかったような言葉が浮かんできたり。気持ちに余裕も出てきて、“休んでいるはずなのに仕事のことばかり考えていて心ここにあらず”ということもなくなっていきました」

“美しくなること”も“楽しむこと“も休息に

ゆっくり湯船に浸かることも小谷実由さんのお気に入りの休み方。

「アトデリエのモイスチャー バスエッセンスは、安心感を覚える香りがするんです。お風呂上がりは、体に一枚膜を張ったかのような包まれているような感覚がとても気持ちよくて癒されます」

執筆する間などの癒しはビデンスピローサDX 健康茶。

「おいしいお茶をいただきながら、知らないうちに健康の要素を取り入れられるのが嬉しい。文章を書いているときや朝メイクするときなど、温かい飲み物があるとリラックスできますよね」

シートマスクが好きで、ストックしているさまざまな種類の中から何を選ぶか考える時間が好きだという小谷実由さん。撮影終わりにメイクを落としたら、頑張った自分にご褒美の意味を込めて、時間をかけて肌のお手入れをするそう。

「ディアーゼ ホワイト スージング ジェルマスクを使うと、肉厚なシートで吸い付くような密着感がとっても気持ちがいいんです。」

マルチタスクをなるべく短い時間でこなそうとしたり、一気に仕事をやり終えることへのこだわりを除き休むことは、ものづくりのクオリティも高めてくれました。

ひいては、美しさにも磨きをかけることも“休息”のひとつであると小谷実由さん。

「美容は大好き。だけれど、きれいでいられる秘訣って、まずは気持ちだと思うんです。自分ができるだけ穏やかな気持ちで心配事なく過ごすこと。心が元気をキープしながら、私なりの健康や美を育んでいけたらいいなと思います」

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Staff

Photographer : Go Kakizaki

Writer:Ai Watanabe
Editor : Ayano Homma ,Marika Tamura (Roaster)
Director : Sayaka Maeda (FLAP,inc.)
Assistant Director : Sara Fujioka (FLAP,inc.)