2024.05.20

A cup of coffee poured with passion

ヘッドバリスタ/山本知子さん

People

生産地の想いをのせて
注ぐ至高の一杯

人生には理由がある
vol.25
ヘッドバリスタ/山本知子さん

ヘッドバリスタ/山本知子さん

バリスタ。ガーデンデザイナーを経て、2006年に夫婦でスペシャルティコーヒー専門店「ウニール」を創業。バリスタ歴14年。ジャパン バリスタ チャンピオンシップ2018で優勝し、その他数々の大会で賞を受賞。ウニールのヘッドバリスタとして活躍しながら後進の育成にも尽力している。

スペシャルティコーヒーの魅力を伝えたい。
その一心で、ゼロからバリスタの世界へ。
ヘッドバリスタ/山本知子さん

全国に5店舗を展開し、京都・長岡京に本店を構える
スペシャルティコーヒーの専門店「ウニール」は、今年で創業18年を迎えます。
その原点はバリスタの山本知子さんが、夫でオーナーの尚さんと自宅のガレージを改装して始めた小さなカフェ。
まったく違う業界からコーヒーの世界に飛び込み、
今や大会で数々の賞を受賞する有名バリスタとして知られる知子さんに、
人生を変えたスペシャルティコーヒーとの出会いとこれまでの歩みを伺いました。

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スペシャルティコーヒーとの出会い。 運命を大きく変えた衝撃の一杯

幼い頃から自然が大好きだったという知子さんは、農業系の大学を卒業後、造園関係の仕事に就き、庭の設計などを手がけていました。

夫の尚さんも建設コンサルタント会社で働く会社員。二人は尚さんの実家がある京都府長岡京市に家を建て、ごくごく普通に暮らしていました。転機が訪れたのは2004年。尚さんが東京で飲んだ一杯のコーヒーが二人の運命を大きく変えることになります。

「それが初めて味わうスペシャルティコーヒーだったんです。これまで飲んでいたコーヒーとのあまりの違いに夫はいたく感激したようでした。当時はスペシャルティコーヒーを出すお店もまだ少なくて私も知らなかったのですが、後に飲んでみると本当においしくて衝撃を受けました。初めての体験でしたね」。このことをきっかけに尚さんのスペシャルティコーヒーに対する思いは募り、ついには勤めていた会社を退社し、コーヒーの研究に没頭する日々が始まりました。

満を持してウニールをオープン。情熱とは裏腹に客足は伸びず

家のローンが残る中、安定していた生活を捨てて新しい人生へと舵をきった尚さん。当時30代半ばだった知子さんは夫の思い切った決断に妻として不安を覚えたのでは?「そうでもなかったですね(笑)。ローンさえ払えれば、まあいいかなって。好きなことをしてほしいですし、私もお菓子作りなど嫌いではないので、一緒に好きなことができると、わりとポジティブに捉えていましたね」。

会社を辞めた尚さんはアルバイトをしながら、コーヒーに関するあらゆるセミナーに通い、焙煎・カッピングの研究に没頭。一方で知子さんはパンやお菓子作りを学ぶ日々が続きます。そして、あの一杯のスペシャルティコーヒーとの出会いから2年が経った2006年、スペシャルティコーヒーの専門店「ウニール」を開店します。

「初めて味わったときのあの衝撃と感動を多くの人に伝えたい」と、希望を胸にオープンしたものの、現実は甘くはありませんでした。まだ関西ではスペシャルティコーヒーの認知が低かったことや住宅街という立地から、オープンからしばらくは、1日のお客さんが三軒隣に住む尚さんのご両親だけ、といった日もあり苦戦を強いられていたといいます。流れが変わったのは、オープンから1年が経とうとしていた頃。有名雑誌のコーヒー特集で取材を受けるようになり、コーヒー愛好家たちの間で一気に「ウニール」の名前が認知されるように。スペシャルティコーヒーを味わうために訪れるお客さんはもちろん、定期的に豆を購入していく常連客も増えていきました。

38歳でバリスタデビュー。「おいしいコーヒーを淹れたい」と大会に挑戦

ウニールではオープン当初、「スペシャルティコーヒーを自宅でもおいしく飲んでもらいたい」という気持ちから、再現しやすい手軽なフレンチプレス※やドリップを使っていましたが、カフェラテなどメニューの幅を広げて、もっと多くの人にコーヒーを楽しんでもらおうと、エスプレッソマシンを導入。知子さんはスイーツやフード作りだけではなく、バリスタとしての役割も担うようになりました。そうするうちに、尚さんがジャパン バリスタ チャンピオンシップの認定審査員をしていたこともあり、「もっとおいしいコーヒーを淹れられるようになりたい」と、バリスタの大会に挑戦することに。

「大会で優勝すること自体が目的なのではなく、優勝を目指すためには味や技術に関する定められた項目で高いスコアを得る必要があります。それができれば優勝できる=おいしいコーヒーを淹れることができるということなんです」。

しかし、大会に出場するも1年目、2年目は160人中30位。「何杯もエスプレッソを飲んでは、項目に沿って微調整を繰り返す途方もない作業を毎日続けて挑みましたがダメでした。大会に出場するとなると周りのスタッフにもたくさん協力してもらいますから、本当にふがいなく、悔しい気持ちでいっぱいでした」。ようやく決勝に進めたのは3年目。そこから毎年、予選は突破できるものの受賞には一歩及ばず。しかし、何度も大会に出ることで“どういう豆が評価されるのか”が次第にわかってきたという知子さんは、大会に出場して6年目の2014年に運命の豆と出会います。

『種子からカップまで』 スペシャルティコーヒーの真髄を体現

それは尚さんがコスタリカ国産審査会で偶然出会い、オークションで競り落としたコーヒー豆でした。「アップルシナモンのような風味でとてもおいしくて。発酵技術を採用しているので、その土地の微生物が食べているものの味がするんです。通常、コーヒー豆は昼夜の気温差が大きいことで酸味や香り、味わいが凝縮されるため標高が高い場所で作られたものに良い評価がつきやすいのですが、この豆は標高があまり高くないところで作られています。でも、そこの生産者さんは環境が良くないからいい豆は作れないと諦めたりせず、希望を持って工夫や努力を重ねて素晴らしい豆を生産しているんです。この豆の良さを存分に引き出してみんなに飲んでもらいたい、こんなに美味しい豆があるんだということを伝えたい。その一心で大会に挑みました」。

そんな知子さんの思いが審査員に届いたのか、この年は初の2位に輝きます。その後、知子さんは数々のバリスタ大会で入賞、2018年にはジャパン バリスタ チャンピオンシップで優勝も果たし、日本一のバリスタに。今では若きバリスタ達を育成するヘッドバリスタとしても活躍しています。

自宅の小さなガレージで始まったウニールも18年目の現在、5店舗を展開する京都のスペシャルティコーヒーの代名詞とも言える有名店へと成長しました。

「お店を大きくしたいというわけではありませんが、スペシャルティコーヒーの存在をもっと多くの人達に知ってもらいたい。バリスタってコーヒーの大使なんです。コーヒーは本当に日常の一部なので、構えずに気軽に楽しんで幸せを感じてもらいたいですね」。

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山本知子さんのお気に入りアイテム!

「年齢と共に肌の悩みは増えてきましたが、特に何もしていないんです」という山本さん。

メイクも接客業という仕事柄、華美にしすぎず清潔感を大切にしているそう。

そんな山本さんに大人の肌にアプローチするナリスの最高級シリーズ「セルグレース」を使っていただきました。

とにかく毎日忙しいという山本さん。普段のスキンケアは時短のためオールインワンのものを使っているそう。「いつもささっとすませるので、今回しっかりライン使いをさせていただいて、やっぱり違うんだなって実感しました。ふきとり化粧水は乾燥するイメージだったのですが、今回のものはまったく違って感動。年齢を重ねるとふきとるものがないと思っていたんですけど、これをすることで古い角質を取り除いてあとの化粧水の浸透が良くなるという説明には目から鱗でした。あとWクレンジングも泡立てるタイプとクリームタイプ両方使わせてもらったのですが、洗顔なのに“保湿”と書いてあるだけあって、まったくつっぱらないし、普段使用しているものと全然違いました。泡がとってもモコモコでその弾力と密度にもびっくり。ぐっと肌に泡を押し当ててもへたらないんですよ」。

メイクは接客業のため最低限しかしないとのことでセルグレースのリキッドファンデーションを使っていただきました。「リキッドって難しいと思っていましたが、これはすごく使いやすかったです。しかも薄づきなのにカバー力もありながらツヤもあって自然。すごく良かったです。今回しっかり自分の肌と向き合いましたが、丁寧に扱うことで気分が違うと思いました。コーヒーもいい豆やカップがあれば丁寧に淹れてゆっくり飲む時間を大切にします。スキンケアやメイクも“自分と向き合う”という意味では同じようなものかもしれませんね」。

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What's next?

2024/5/30
次回は「早起きして楽しむ朝の美容時間」をお届け。
ちょっとだけ早起きをして、美容時間を楽しむTipsをお届け。お楽しみに!

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