
新説! 美白研究のトリセツ
河内佑介/研究開発部 研究開発課 処方技術開発グループリーダー
新説! 美白研究のトリセツ
Lesson.1
“シミ”の正体を知る

シミの原因は過剰メラニンの蓄積
シミとは皮膚の内側にメラニンが蓄積し、地肌の色よりも濃く見える部分のことです。メラニンが発生する要因の最たるものが紫外線です。紫外線を浴びることで「メラニンを作り出せ」という指令が出てメラニンが作り出されます。それらのメラニンが肌のターンオーバーでも排出されずに表面に残ったものがシミとなるのです。紫外線以外にも外的刺激による炎症や、女性ホルモンの乱れ、ストレスなどもシミの原因と言われています。

掘り下げて考えよう。そもそもメラニンって何?
メラニンとは肌の基底層にあるメラノサイトで作られていて、最も重要な役割は紫外線を防御することです。図にある通り、メラニンが傘のように肌細胞を守るように並んで紫外線を吸収することで細胞を守っています。細胞を守るために生まれたメラニンですが、過剰に発生するとシミという厄介な存在になるという何だか皮肉な話です。ちなみにメラニンが作られるメラノサイトは皮膚1mm2あたりにおよそ2000個存在しています。

原因は血管!? 黒いシミの下に潜む赤いシミ
メラニンの産生ルートを阻止することが現時点での美白化粧品のスタンダード。メラニンさえなくなればシミのない肌になるはずです。しかしながらシミのある肌のメラニンの色分析をすると、シミの下に赤みが現れたのです。これが第二のシミ。この肌に残った赤いシミの正体は異常に伸びた毛細血管でした。この血管は肌に赤みを与えるだけでなくメラニンを作り出すメラノサイトへ栄養を送りメラニンを増殖させていたことも判明しました。

赤と黒。 Wのシミケアが真の美白のカギ
メラニンによるシミも、赤いシミも共に対応するのが真の美白とナリスは考え、赤いシミの正体である異常に伸びた毛細血管=エラー血管がある肌深部のケアが必要と研究を進めました。エラー血管形成を抑制しシミを改善、さらには作らせない効果がある成分の開発に取り組み、日夜研究を続けています。真の美白についてはまだまだ奥が深く、研究の余地は大いにあります。一人でも多くの方が安心してケアできる製品を届けたいです。
Lesson.2
“紫外線”対策をする

知っておきたい!紫外線の種類と影響力
紫外線とは、地上に届く太陽光の一部で目に見えない光のことです。UV-A、UV-B、UV-Cと3種ありますが、UV-Cは波長が短いためオゾン層で吸収され地上には到達しません。波長が1番長く肌の真皮まで届き肌の老化を進めるのがUV-A。素肌のまま長期的に浴び続けるとシワやたるみの原因に。UV-Bは肌がヒリヒリと赤くなって肌表面の炎症を引き起こすのが特徴。結果、日焼け後にメラニンを増やし、シミの原因となります。

紫外線を全く浴びないと体に悪いのか?
紫外線はシミの原因となり、光老化を加速させるものですが、全く紫外線を浴びない生活をするとどうなるでしょう?人間は紫外線を浴びることでビタミンDを生成しています。ビタミンDの生成量が減ってしまうと、ビタミンDが吸収をサポートしているカルシウムの吸収率が減少してしまいます。そうすると歯や骨がもろくなる、免疫力が低下するなどの弊害が。だから日焼け止めなど対策を講じつつ、1日15〜30分程度は太陽の光を浴びましょう。

紫外線対策は365日実施すべき
私たちが地球で暮らす限り、毎日休みなく降り注ぐ紫外線。無くすことはできないので、上手に付き合っていく必要があります。そのため現時点で最も有効な対策は一年中日焼け止めを塗ること。そして保湿を基本としたスキンケアと美白ケアを毎日コツコツ続けることです。日焼け止めで肌を守り、日々の汚れをきちんと落とす洗顔と丁寧なスキンケアで紫外線を恐れない攻めの肌づくりをしていきましょう。
Lesson.3
“うるおい”を制する

うるおいを制するのが 美しい肌への近道
乾燥した肌は美肌を目指す上で1番のトラブルの元凶と言える状態。というのも、乾燥するとくすんだ印象に。そこで大切なのが角層ケアと正しい保湿です。スキンケアの最初に角層ケアをしてたっぷりの化粧水で肌を整えた後に乳液やクリームなどの油分でしっかり蓋をすることが大切です。
保湿ケア成功3つのポイント
・角層ケアを取り入れる
・化粧水の量はたっぷり
・最後は油分でしっかり蓋